よく患者さんからの質問で、
「もしこの歯を抜いたらそのままでもいい？入れ歯を入れないとダメ？インプラントとかは嫌なんだけど。。。」
と言われることが多々あります。
そもそも歯を抜くこと自体が辛いものであるのに、さらにその先に治療が待っているのは非常に気持ちが落ち込むところもあるのでしょう。

ただ私見を述べさせてもらいますと
歯を抜いた後はその隙間に何かを入れないといけません。
もちろん患者さんの年齢を含めたパーソナリティや歯の種類によっては例外も存在いたします。
基本的には元に戻す、が医療の基本なので放置は推奨しません。

理由①　歯は隙間を埋めるかの如く前後上下の歯が動いてくる
歯が無くなると後ろの歯が前に倒れてきたり、上下反対の歯が出てきます。
いわば歯並びが悪くなると思ってもらえれば良いです。
過去のコラムでも書きましたが、悪い歯並びは体に良く無いですので、必然的に欠損（歯が無い）放置はよく無いことがわかると思います。

理由②　歯の本数と健康
たくさんの文献で歯の本数が減ると健康を害する、例えば肥満や認知症のリスクが高くなると言われています。昨今はテレビでも見たことがある方は多いのでは無いでしょうか？
おおよそ対象群は20本以下なので、せめてそれぐらいは無いとダメなのかな？と思います。
ただ、問題はその残っている歯の位置です。
別の文献では24本未満になると加速度的に歯が抜けてしまうとも言われています。
一番奥から順番に抜けていく場合はまだしも、虫食い状にバラバラに抜けていく場合は①も含めてどんどん悪くなってしまうので必然的に加速度的に残存歯が減っていくのでしょう。
なので早期にその悪循環をストップさせるためにも抜けたところには何かを入れるべきなのです。

他には細い理由はありますが大まかにこのあたりが主な理由として、欠損放置が良く無い理由かと思います。もちろんそもそも歯が抜けないようにしないといけないのですが、そのあたりはまた別のコラムでコラムで書かさせていただきます。

では欠損部には何を入れたらいいの？
は次に掲載いたしますね。